11月も半月が過ぎ、日ごとに寒さが増すように感じられます。しかし浜屋敷では寒さに負けず、たくさんの実が色づき始めています。
これまで、お庭の植物を少しずつご紹介してきました、花だより番外編。今回は今までご紹介した事のない植物をひとつ、いつもより詳しくお伝えします。
獅子柚子
場所 果樹園
鬼柚子とも呼ばれます。柚子ではなくブンタンの仲間で、柚子のように香りは強くありません。皮がとても厚く表面にはボコボコした起伏が見られます。
高さ3mから4mほどの低木に、直径20㎝前後の大きな実をつけます。しかし果肉部分は少なく、グレープフルーツほどの大きさしかないそうです。さらにぱさぱさしていて酸味が強く、生食には向きません。皮と果肉の間にはアルベドと呼ばれる、厚い白い綿が詰まっています。
主に食用よりも観賞用として用いられていますが、アルベドや皮には、血流の改善などの効果があるヘスペリジンや、整腸作用があるペクチンも多く含まれていることもあり、ママレードやピール、ジャムなどに加工して楽しまれたりもしています。
浜屋敷では、8個以上の獅子柚子が実りました。触ってみると、ずっしりとして、皮は固く凸凹しています。かすかですが柑橘系の爽やかな香りがしました。