7月15日(月・祝)浜屋敷で【日本語の美 宇多喜代子さんと過ごす初めての句会】が開催されました。
日本俳句協会特別顧問である宇多喜代子先生と、いつもこどもたちの句会【五七五であそぼう】で講師を勤めてくださっている木割先生のお2人をお招きして、18名の参加者さんの句を講評していただきました。
今年は夏の句をテーマとして、参加された皆さんには事前に句を作ってきていただきました。
集まった句に目を通して、自分以外の作品から、良いと思った句を3つずつ選んでいきます。これを『選句』というそうです。
選句の投票で一番高得点だった句がどうしてみんなの心に響いたのかなど、解説と講評を行い、次に全員の句についても見ていきました。
季語が二つ以上の『季重ね』になった句は、どちらを残してアレンジするとより良い俳句になるのか。時間を入れてみたり、場所を表す言葉を入れてみたりすると良い等、わかり易くアドバイスをされていました。
他にも、ひらがなと漢字を使い分けて、言葉の重さをコントロールする事。
同じ蝶でも、梅雨の蝶と夏の蝶は飛んでいる高さが違うことで句の雰囲気も変わってくるという事など。
去年の句会でもお話されていた、『俳句は理科である』というお話。
俳句自体は言葉を使って表現するので、科目で言うと“国語”なのだそうですが、その表現するもの自体は、植物や天気など自然のもので、それは理科で学ぶものだそうです。いかに俳句では観察することが大切か伝わりました。
また俳句は、いつでも始められるもので、さらに毎日を楽しく過ごせる趣味だとおっしゃっていました。
例えば、雨が降っていても、俳句をやっていれば雨を観察して句を作れるので“生憎”の雨などにはならず、毎日が退屈を感じさせないものになるそうです。
今回の句会では、お一人2句作ってきていただいたので、全部で36句もの句があつまりましたが、二つとして同じ句は無く、それぞれ違う夏を感じさせてくれるものばかりでした。
同じ句会に行くと、同じ人たちと句を作ることになり、似たような句が生まれてしまうことも、しばしばあると宇多先生は仰ってました。
宇多先生との句会は今年で最後になりますが、催しをきっかけに、浜屋敷が新しい交友を結べる場になれば幸いです。