先日の9月13日は金曜日でした。
13日の金曜日…浜屋敷ではそんな日にピッタリ(?)な『民博夜話 番外編-ヒュ~ドロドロドロ…この世ならざるものの出現にともなう音-』が開催されました。
■民博夜話って?
民博夜話は12月のスペシャル版を含めて年3回行っている、国立民族学博物館(通称:みんぱく)の特別展に合わせた講演会です。毎回、特別展を担当した民族学博物館の教授による展示についての解説等が行われます。
今回の民博夜話は現在会期中の【驚異と怪異-想像界の生きものたち】にあわせて国立民族学博物館教授である山中由里子先生の講義と、落語家の桂九雀さんによる高座が行われるという特別編成!
はじめに山中先生による講義がありました。
特別展の展示についての話をまじえつつ、怪異が現れる音について、先生が日本各地で撮影された神事やお祭の映像とともに説明されました。
また日本における怖い音との比較として、西洋の恐怖を煽る音の生み出され方なども解説されておりました。
山中先生の講義が終わりましたら、桂九雀さんによる【質屋蔵】の高座がはじまります。
質屋蔵とは、上方落語の演目の一つです。
はじまりは、とある質屋の旦那が「ウチの三番蔵に夜な夜なお化けが出る」という噂を耳にし、その噂が本当に根も葉もない噂話かどうか、今夜、蔵に泊まり込んで確認して欲しいと番頭に頼む。しかし番頭は大のお化け嫌いで…というもの。
お話がクライマックスに差し掛かるシーンではお囃子の大きな音が鳴り、みなさま声を上げて驚かれておりました。
最後は山中先生と九雀さんによるクロストークが行われ、落語の怪談話における音の役割などを対談されました。
人間の霊である幽霊と動物の化けたお化けや妖怪ではお囃子も変わってくるのだとか…。
また同じ怪談話という種類でも上方落語と江戸落語の違いなどなど、他にもたくさん深い話を伺うことができました。
最後に参加された皆さんから質疑応答があり、落語家さん達はもともと楽器が出来たのか?お囃子に譜面はあるの?などなど気になるお話にもご回答いただき、大盛況のうちに民博夜話は終了しました。
ご参加された皆様ありがとうございました!
最後になりましたが、今回の民博夜話のテーマとなったみんぱく特別展「怪異と驚異-想像界の生きものたち」は11月26日(火)まで開催しています。
不思議・不気味・奇妙な生きものたちの世界にどっぷり浸かりたい方は是非行ってみてくださいね。
【怪異と驚異-想像界の生きものたち】
また音に関する関連催しとして、小学生5・6年生対象にワークショップ「ゴミから生まれる異音獣!不思議なケモノはどんな音?不思議な音は何に見える?」というものも開催されるそうです。こちらも是非お子様のいる方は体験してみてはいかがでしょうか?